H.264 の動画再生はできるが CPU 使用率が高い
openSUSEでは OpenH264 により、インストールした状態で H.264 の動画を再生できるようになっています。しかしながら、高解像度、高フレームレートの動画を再生すると、CPUが100%に張り付いてしまい、スムーズに再生できません。
これは、GPUに含まれているハードウェアデコーダーが使えないためです。openSUSE の公式パッケージとして提供されている gstreamer や VLC は、特許に関連した知財リスクを避けるため、OpenH264以外のx264、ハードウェアデコーダーを使用した H.264 を無効化してビルドされています。
Packman リポジトリから提供されている VLC や ffmpeg では、ハードウェアデコーダーが使えるようになっています。必要な場合は、無効化されている背景を考慮の上、試してみて下さい。
「Geeko Magazine 2026夏」発行のお知らせ
コミックマーケットC108に合わせ、Geeko Magazine Special Edition 2026夏号を発行します。今回の内容は次のようになっています。
- openSUSE を 16.0 にアップグレード
- Samba サーバをブラウジングできるようにする
- bcon で端末ベースの Linux デスクトップ
- Linux デスクトップを使い倒そう—KDE Plasma 編
- Open Build Service でビルドする
- おひとりさま物理文芸部の活動報告 〜カメレオンと義妹が向かう場所と実妹の嫉妬〜AI ワークスペース
- AI ワークスペース Odysseus をゲーミング PC で使ってみよう
頒布日は2日目となる8月16日(日)、スペースは東7 V17b です。となりは小江戸らぐで、技術系の本が集まるエリアにいます。最近は外に並びさえしなければ、比較的快適に過ごせることが多いです。お越しの際はあらかじめ、参加証を購入の上、ご来場下さい。

openSUSE16でKDEを使うとRDPは使えない
openSUSE 16 では、画面を表示させるために Wayland を使っています。そのため、X Window System が前提のアプリケーションは動作しない場合があります。リモートからの接続に使う XRDP もそうでした。
いろいろ調べてみたのですが、KDE と Wayland の組み合わせで XRDP がうまく動作した、という例はWeb では見つけられませんでした。XRDP を入れてみたのですが、
[20260530-22:49:39] [ERROR] sesman_data_in: scp_process_msg failed
[20260530-22:49:39] [ERROR] sesman_main_loop: trans_check_wait_objs failed, removing trans
というようなエラーが出てしまいます。
どうやら、Linux の RDP サーバ XRDP と KDE の間がうまくいっていないような感じでした。
openSUSE 16 で RDP を使いたい場合は GNOME を選ぶしか手がなさそうです。
openSUSE 16 の GNOME で Desktop icons NG(DING) を使う方法
GNOME には操作性等を拡張するための、種々の拡張機能が用意されています。このうち、Windows のように、デスクトップ上にファイルを直におけるようにする、Desktop icons NG(DING) は、GNOME 環境での操作性を大きく改善するため、よく使われている拡張機能です。
しかし、openSUSE 16 の GNOME に、この拡張機能をインストールしても、そのままでは動作しません。インストールはできますが、設定メニューが動かないのです。
調べてみたところ、/var/log/messages に
2026-05-25T10:11:38.899231+09:00 16gnm gnome-shell[5172]: Launching DING process
2026-05-25T10:11:39.088697+09:00 16gnm gnome-shell[5172]: DING: (gjs:12931): Gjs-CRITICAL **: 10:11:39.087: JS ERROR: Error: Requiring GLibUnix, version 2.0: Typelib file for namespace ‘GLibUnix’, version ‘2.0’ not found
というエラーが出ていました。そこで調べてみたところ、ものは
https://docs.gtk.org/glib-unix/unix.html
のようです。openSUSE の場合はどうやら typelib-1_0-GLibUnix-2_0 のようなので、これをインストールすると正常に動作するようになりました。
Rufus でopenSUSE DVD イメージを作成するときには dd モードを使いましょう
普段はほとんど仮想環境で openSUSE を使っているのですが、久しぶりに実機に openSUSE 16.0 をインストールしようとして引っかかりました。インストール時、USB メモリからインストーラが起動していく途中でエラーになってしまうのですね。マシンとの相性かなと思ったのですが、別の機種でもやはり起こります。
Slack で相談してみたところ、DVDイメージがうまく焼けていないのではないか、dd モードにしてみてはどうか、というアドバイスをいただきました。実際試してみたところ、dd モードで作成した USB メモリでは全く問題なく起動しました。15.6 まではうまくいっていたのですけれど。どうも、ISO モードで書き込むと、Rufus がファイルを飛ばして書き込んでしまう場合があるみたいだそうです。
というわけで、Rufus で openSUSE DVD イメージを USB メモリにコピーする際には、dd モードを使用しましょう。
2025年のふりかえり
今日は openSUSE Advent Calendar 最終日です
1月
- OSC 2025 Osaka に出展しました
- 技術書同人誌博覧会に出展しました
2月
- OSC 2025 Tokyo/Spring に出展しました

5月
- OSC 2025 Nagoya に出展しました

7月
- オープンソースカンファレンス2025 Hokkaido に出展しました。セミナーを開催しました。


8月
- コミックマーケット C106 に参加し、Geeko Magazine 2025 夏号を頒布しました。
9月
- openSUSE.Asia Summit 2025 がインドのファリーダバードで開催されました。
10月
- openSUSE Leap 16.0 がリリースされました。
- オープンソースカンファレンス2025 Tokyo/Fall に出展しました。
11月
- 三菱電機様の Serendie Street Yokohama において、openSUSE Leap 16.0 リリースイベントを開催しました。
- 関西オープンフォーラム (KOF) に出展しました

12月
- 12月31日に開催されるコミックマーケットC107でGeeko Magazine 2025冬号を頒布します。
Lunar Lake の PC で音が出るようになった
音が出ていなかった dynabook XP ですが、音が出るようになりました。
dmesg を見ると、以下のように sof-lnl-rt722-l0-2ch.tplg というファイルがないとメッセージが出ていました。
[ 7.311245] [ T110] sof-audio-pci-intel-lnl 0000:00:1f.3: SOF firmware and/or topology file not found.
[ 7.311966] [ T110] sof-audio-pci-intel-lnl 0000:00:1f.3: Supported default profiles
[ 7.311969] [ T110] sof-audio-pci-intel-lnl 0000:00:1f.3: - ipc type 1 (Requested):
[ 7.311971] [ T110] sof-audio-pci-intel-lnl 0000:00:1f.3: Firmware file: intel/sof-ipc4/lnl/sof-lnl.ri
[ 7.311976] [ T110] sof-audio-pci-intel-lnl 0000:00:1f.3: Topology file: intel/sof-ipc4-tplg/sof-lnl-rt722-l0-2ch.tplg
まずは先日リリースされた sof-firmware を 2025.05.1 にアップデートしました。しかしながら、これには肝心の sof-lnl-rt722-l0-2ch.tplg が含まれていません。そこで、他の sof-lnl-rt722* に従い、sof-lnl-rt722-l0-2ch.tplg から sof-tgl-rt712.tplg へのシンボリックリンクを作成したところ音が出るようになりました。
2026/07/05 追記
カーネルを 7.0 にしたところ、sof-lnl-rt722-l0-2ch では読込み時にエラーになり、動作しなくなってしまいました。似たような名前のファイルを探したところ、1つ前のMeteor Lake 用のファイルがありましたので、シンボリックリンクを貼り直したころ動くようになりました。
sudo ln -s -f sof-mtl-rt712-l0-2ch.tplg sof-lnl-rt722-l0-2ch.tplg
Proxmox VE で openSUSE 16.0 コンテナをインストールしてみる
Proxmox では、いくつか標準でコンテナイメージが用意されています。その中には openSUSE もあります。ただ、存在しているのは 15.6 で、16.0 はありません。しかし、コンテナソフトの開発をしている、Linux Containers のサイトには、openSUSE 16.0 のイメージが用意されていました。そこで、それを使って openSUSE 16.0 のコンテナイメージをインストールしてみることにしました。
コンテナイメージは https://images.linuxcontainers.org/ にあります。その中に openSUSE 16.0 があります。
opensuse 16.0 amd64 default
というエントリの所にリンク (2025/12/21 では 20251216_04:20) がありますので、そのリンクをクリックします。すると、ファイルの一覧が表示されますので、その中から rootfs.tar.xz をダウンロードします。このファイルを、たとえば opensuse16.tar.xz というファイルに改名して、proxmox が動いているサーバの /var/lib/vz/template/cache に配置します。
あとは通常通りコンテナを作成すると、openSUSE 16.0 のイメージをコンテナとして利用することができます。
追記(2025-12-30)
インストールはできるのですが、ネットワーク関係がかなり変です。インストール時に固定IPアドレス指定にしたのに、起動してみると DHCP でアドレスを取ってきます。NetworkManager の類も入っていないので、ネットワーク関連はまだきちんとできていないのかもしれません。
Geeko Magazine 2025冬号を発行します
openSUSE Advent Calendar の16日目です。
Geeko Magazine 2025冬号を発行します。最初の頒布はコミックマーケットC107です。スペースは南2ホールh-42bです。色々な技術同人誌が集まっていますので、ぜひお越しください。

今回の記事は
- openSUSE Leap 16.0 リリース
- Proxmox Datacenter Managerを試してみた
- いつの間にか増えた Windows のファイル属性は Samba でどう扱われる?
- openSUSE Leap をノート PC に入れるには?
- 小説 おひとり様ブツリ部の活動報告〜冬の海のカメレオンとの記憶〜
- Krita と Qwen-Image と冬の海のカメレオン
linux-pam パッケージをコンパイルしてみる
この記事は openSUSE Advent Calendar 2025 の8日目です。
openSUSE 16.0 から linux-pam のバージョンが1.7.0 になりました。オリジナルサイト
https://github.com/linux-pam/linux-pam
の最新は1.7.0 なので openSUSE は最新に追いついたと言えます。
openSUSE 15.x の pam は 1.3.0 だったのでかなり新しくなります。そのためいくつか違いがあるようです。どう違っているかを調べるため、マニュアル等を見てみることにしたのですが、オリジナルのマニュアルは xml なので、コンパイルして読みやすくしてみることにしました。
環境の準備
ソースを引っ張ってきてコンパイルするだけですので、わざわざそのために新しく環境を作るのは大変です。そこで、Proxmox VE の LXC コンテナを使うことにしました。単純なコンパイルとかはこれで十分です。フットプリントも小さいですし。
そして、とてもありがたいことに、 opensuse-15.6 のテンプレートがあります。それを使えばサクッと LXC 上の環境を作ることができます。
ただ、提供されているテンプレートはとても基本的なものなので、外から入ることができません。そこで、インストール後は zypper update し、さらに openssh-server、git と nano を入れます。また作業用のユーザも作っておきます。
ソースをダウンロード
git clone https://github.com/linux-pam/linux-pam.git
でソースをダウンロードします。
meson を使う
linux-pam のコンパイルには、meson が必要です。以前は autotools だったらしいですが。このため、いろいろ入れないと動きません。最低限コンパイラが必要です。今回は gcc を使います。
% cd linux-pam
で作業ディレクトリに移り、
% meson build
で configure を作り、さらに、
% meson -C build
で一応ビルドはできるようになります。ただし出来るのはバイナリだけ。マニュアルは出てきません。マニュアル作成には結局
libxslt-tools
docbook_5
docbook5-xsl-stylesheets
を追加インストールすることで、できるようになりました。
で、build/modules 配下ににある各モジュールディレクトリ中にマニュアルが、man 形式で生成されます。
ちなみにbuildした時点では、ディスク容量は 884M しか使っていませんでした。コンテナだと本当にフットプリント小さいですね。